Tanaka Ohzeki Research Group

情報数物研究会

2011年度 情報数物研究会

日程・場所 2012年3月12日月曜日16:20-17:50
情報科学研究科棟2階中講義室
講演者 石垣司氏 (東北大学大学院 経済学研究科)
講演タイトル サービス科学におけるビッグデータ活用と顧客理解の深化
アブストラクト 近年、ビッグデータと呼ばれる大量かつ大規模なデータ群が実サービスを含む様々なフィールドで観測されている。サービスの科学的・工学的方法論の研究が盛んに行われている現在、サービス産業やサービス化した製造業におけるビッグデータの取り扱いも益々重要な課題となっていくであろう。本講演では、スーパーマーケットやデパートで観測されるビッグデータを活用するための研究を紹介する。そこでは、トピックモデルと呼ばれる潜在クラスモデルや、ベイジアンネットワーク等の統計モデルを応用することで顧客行動理解の深化を目指している。また、消費者行動理論に基づく演繹モデルと、データマイニング等で利用される帰納モデルの融合の試みについても言及する。
日程・場所 2011年10月28日金曜日16:20-17:50
情報科学研究科棟2階中講義室
講演者 岩村雅一氏 (大阪府立大学大学院工学研究科)
講演タイトル カメラを用いた文字認識・文書解析の現状と課題
アブストラクト 少し前まで文字認識や文書解析といえば、対象は平な紙面に書かれた文字や文 書に限られ、撮像デバイスとしてスキャナを用いるのが一般的であった。とこ ろが、近年のカメラ付き携帯電話やスマートフォンの普及と高性能化に伴い、 撮像デバイスにカメラを用いて幅広い対象を扱おうとする試みが盛んに行われ ている。カメラを使用すると、スキャナでは起こらなかった射影歪み、照明変 動などが画像に生じるため、技術的には多数の解決すべき課題が存在するもの の、これまでに無い新しい応用が期待でき、実際にいくつかのサービスが提供 され始めている。 本講演ではカメラを用いる文字認識・文書解析に関する研究事例ならびに提供 中のサービスの紹介を通して、現在の技術で実現できる事とできない事につい て考える。また、大阪府立大学知能メディア処理研究室の研究成果をデモを交 えて紹介する。
日程・場所 2011年10月24日月曜日16:20-17:50
情報科学研究科棟2階中講義室
講演者 前田新一氏(京都大学大学院情報科学研究科)
講演タイトル コントラスティブダイバージェンス学習の数理
アブストラクト 高次元の離散変数の確率分布の学習は、自然言語処理や、 ネットワーク推定、画像処理の分野において重要な役割を果たす。 しかし、最尤推定による離散変数の確率分布の学習には高次元の離散変数の 組み合わせに関する和計算が必要となり、その実行が困難であった。 近年、その学習を近似的に行うことのできる コントラスティブ・ダイバージェンス学習が提案され、 離散変数の確率分布の一つであるボルツマン分布の学習に適用され、 文字認識や文書のトピック解析などの応用で有効性が示され、注目を集めている。 本講演では、なぜ離散変数の分布学習が困難であるかを述べ、 コントラスティブ・ダイバージェンスがどのような学習則であるか、 とその理論背景について説明を行う。
日程・場所 2011年7月15日金曜日16:20-17:50
電子情報システム応物系3号館2階大セミナー室(206号室)
講演者 Martin Lukac 氏(東北大学大学院情報科学研究科)
講演タイトル Adaptive Algorithm Selection for Machine Vision Based on Machine Learning
アブストラクト There is a large number of algorithms in the area of machine vision. The most advanced algorithms are in general combination of several low level algorithms. This implies that natural images are composed from many various features defining various regions with various difficulty to process. In this talk I will take example of the segmentation task; for a given input image separate the image into distinct regions. For the purpose of adaptive selection of algorithm, we split a set of images using low level features into sub-images and analyze each of the sub-image with different algorithms. The result of this process is a set of sub-images that are next used to learn which algorithms should be applied to what type of sub-images. The target of this approach is to both improve performance of the currently available machine vision algorithms as well as to minimize resources required for the best possible segmentation of real world images.
日程・場所 2011年7月8日金曜日16:20-17:50
電子情報システム応物系3号館2階大セミナー室(206号室)
講演者 長谷川雄央氏(東北大学大学院情報科学研究科)
講演タイトル 複雑ネットワーク上のパーコレーションの相転移現象
アブストラクト 近年複雑ネットワーク上の多自由度数理モデルに関する研究が盛んに行われている.ネットワーク上の系の示す臨界挙動はネットワーク・トポロジーに依存するが,特に幾つかのネットワーク・モデルにおいては従来のユークリッド格子系ではみられない新奇の相が観測される.それはいわば臨界”点”が引き延ばされた臨界”相”であり,相内の任意の点で系は臨界的に振る舞う.この種の相はnonamenable graphと呼ばれるクラスのグラフで数学的に予想されていた.ただし臨界相と他の相との間で起こる相転移現象,ネットワークの構造と臨界相の有無の関係等については,まだあまりわかっていない.本講演ではパーコレーションを用いて,幾つかのネットワーク・モデル上の系が示す相転移現象について紹介,ネットワーク構造と臨界相の有無に関する議論を行う.また時間に余裕があれば他の格子モデルについても言及したい.
日程・場所 2011年5月27日金曜日16:20-17:50
電子情報システム応物系3号館2階大セミナー室(206号室)
講演者 福泉麗佳氏(東北大学大学院情報科学研究科)
講演タイトル Nonlinear Schrodinger equations
アブストラクト 非線形 Schrodinger 方程式を 数学的にはどのように解析するか, 一般的な方法についてまず概略を述べ, 次にその応用としてBose-Einstein 凝縮の モデル方程式である Gross-Pitaevskii 方程式について 現在までの結果を紹介する.